Case Details

事例詳細

多重板型スクリュープレス脱水機導入による課題解決の実現

(CO₂排出量・コスト削減・作業環境改善につながる多重板型スクリュープレス脱水機の提案)

プロジェクト概略
顧客より、水処理施設における既設ベルトプレス型脱水機の老朽化に伴う更新の相談がありました。洗浄水量が多いことや作業環境の悪さを課題とする顧客に対し、多重板型スクリュープレス脱水機の導入を通じて、作業環境改善・洗浄水量の削減・CO₂排出量削減・コスト削減に寄与し、課題解決を実現しました。

Problem課題

既設機(ベルトプレス型)での臭気・洗浄水の飛散と洗浄水量の多さ

環境保全や処理水の再利用を目的に排水処理施設を設置しますが、その過程で発生する汚泥量を減らすために脱水機が設置・使用されています。

今回、ご相談をいただいた顧客の施設では、ベルトプレス型脱水機を使用していました。脱水機といっても種類は様々あり、ベルトプレス型は、大量の汚泥処理が可能であること、低含水率を目指した脱水が可能であるなどのメリットがある一方で、脱水機の周囲にケーシング(カバー)が無いため、臭気の拡散や洗浄水の飛散が大きな悩みとなる事に加え、ろ布洗浄水量が多く排水処理への負担が増えるなど課題も多くあり、ご相談いただいた顧客も同様の悩みを感じていました。 当社グループ(以下、「当社」)では、顧客の抱える課題解決のために様々な検討を行いました。

顧客の抱える悩み
①作業環境が悪い(臭気の拡散、洗浄水の飛散)
②洗浄水量が多い

当社からの提案
課題解決に向けて「多重板型スクリュープレス脱水機」を提案しました。
 改善①:作業環境改善
 ケーシングがあるため、臭気の拡散や洗浄水の飛散を抑制できる。
 改善②:省エネルギー化
 ベルトプレス型脱水機と比較し、洗浄水量を90%程度削減可能。また電力使用量も削減され、CO₂排出量削減に貢献。
 改善③:省スペース化
 既設のベルトプレス型脱水機と比較し、設置面積を60%程度に削減。

型式比較 (例:処理量30kgDS/時)

    ー     ベルトプレス型脱水機  多重板型スクリュープレス脱水機
 作業環境対策  △ カバー無
 臭気が漏れ、洗浄水も飛散する。
 〇 カバー有
 臭気拡散対策・洗浄水飛散防止に加え、巻込まれ防止にも有効。
  洗浄水量  △ 100%
 比較のため既設を100%とする。
 〇 既設比90%減
 洗浄水使用量が大幅削減。電気使用量も削減。
 設置スペース   △ 100%
 比較のため既設を100%とする。
 〇 既設比40%減
 周囲の有効利用が可能となった。

 

今回の提案でポイントとなった点は、作業環境の大幅な向上でした。多重板型スクリュープレス脱水機にはケーシングがあるため、臭気の拡散防止や洗浄水の飛散防止になることはもちろんのこと、機械による巻込まれ事故防止にもつながりました。また、省スペース化によって今までよりも作業スペースを確保することができ、作業環境と安全性の向上を実現する提案となりました。

  • 既設 ベルトプレス型
  • 新設 スクリュープレス脱水機

また、ベルトプレス型では、ろ布の定期的な交換や処理する汚泥に合わせた運転調整など手作業によるオペレーションが必要ですが、多重板型スクリュープレス型では構成部品が少なく、自動制御が可能です。そのためメンテナンスコストの削減に加え、操作性においても優位であり、人件費を含む様々なコスト削減へとつながります。

Summary総括

本事例では、脱水機としての基本的な性能に優れることに加え、作業環境の大幅な改善を実現させる当社の提案内容が評価され、顧客への導入が決定いたしました。
水処理施設の設計・施工と保守管理において多くの実績を持っている当社だからこそ、顧客の抱える悩みにしっかりと耳を傾ける事でその課題解決を実現させ、ニーズに応える提案が可能です。エネルギー使用量削減、CO₂排出量削減、作業環境改善、コスト削減など、個々の抱える悩みを解決し水資源の循環を守り、地球環境へ貢献してまいります。

Partner当社グループの関与企業

【代表企業】

第一環境アクア株式会社

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