Case Details
事例詳細
水処理施設における省エネ機器への更新提案によるCO₂削減の実現
(省エネ・CO₂排出量・コスト削減につながるターボブロワの提案)
- プロジェクト概略
- 顧客より、既設のルーツブロワの老朽化に伴う更新の相談がありました。単に既設機器を更新するのではなく、ルーツブロワ特有の騒音・発熱・電力使用量・CO₂排出量削減に寄与するターボブロワの導入を提案し、採用いただくことで、課題解決を実現しました。
Problem課題
ルーツブロワ使用による騒音・発熱・電力量
水処理施設では、各種排水の再利用や適正処理をするための過程においてブロワ(送風機)を使用します。ブロワには様々な機種があり、ルーツブロワは歴史が古く、多くの水処理施設などで使用されていますが、使用時の騒音・発熱・電力使用量などの課題があり、その影響は大型機器ほど顕著な事象となっていました。
今回、ブロワの老朽化を機に更新に関するご相談をいただいた顧客の施設でも、ルーツブロワを使用しており、前述のとおり騒音や電力使用量の増加の課題を感じていました。
当社では、顧客の抱える課題解決を第一に考え、様々な検討を行いました。
顧客の抱える悩み
①電力使用量が多く電気代が高い
②運転時の騒音・振動により、作業員の声が聞こえない
③コストアップは避けたい
当社からの提案
課題解決に向けてルーツブロワからターボブロワにすることを提案しました。
改善①:省エネルギー化
電気料金、CO₂排出量を20%~30%程度削減可能。
改善②:低騒音・低振動化
騒音・振動の影響が少なく、周辺での会話も可能なほど静か。
改善③:低コスト化
イニシャルコストだけではなく、ランニングコストを考慮した総コストで比較し、結果的にコスト圧縮を実現。
今回の提案で最も大きな課題となったのは、ターボブロワのイニシャルコストが高額であることでした。当社では導入時の短期的な視点ではなく、ユーザー目線で実際に利用する期間も含めた長期的な視点で検討を進めました。導入施設の規模や運転予測などから、電気料金・メンテナンス費用などのランニングコストを試算する事で、結果的にターボブロワの方がコストメリットも高く、他の課題も解決する事が可能となりました。
導入から数年間はターボブロワの方がコスト高となりますが、メンテナンスは、フィルター清掃・定期交換のみとなり、省エネルギー化も後押し、導入5年目で総コストの差が逆転し、ターボブロワの方が安価との試算結果になりました。
また、既設ルーツブロワ3台分の能力があるターボブロワを選定、既設ルーツブロワは故障時の予備として現状のまま設置することを提案し、故障のリスクにも備え、ターボブロワが故障した場合でも施設を止めることなく、稼働させ続けることができ、顧客のリスク軽減に繋げることが可能となりました。当社の持つ豊富な実績・知見を最大限に活かし、顧客のニーズに対し、施設や機械の状態等を確認したうえで最適なご提案を行いました。
ターボブロワの動作音(例)は以下から確認できます。
Summary総括
本事例では、省エネルギー化、低騒音・低振動化、低コスト化を実現させる当社の提案内容が評価され、顧客への導入が決定いたしました。日本全体で課題となるCO₂排出量の削減にも寄与し、顧客の企業価値を向上させる事にもつながりました。今後も顧客ニーズを理解し、最適な提案をすることで、課題解決とともに水資源の循環を守り、地球環境へも貢献してまいります。
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