Case Details
事例詳細
アパレル業界における資源循環プラットフォームの構築
(商品納品時の保護用ビニールカバー、ニット・カットソーなど包装プラスチックの再製品化)
- プロジェクト概略
- アパレル業界から排出される、アパレル商材の保護用ビニールカバーやニット・カットソーなど包装プラスチック(被服を保護するPEフィルムのカバー(以下、「ハンガーカバー」という。))のリサイクルについて、動脈産業・静脈産業が一体となって取り組み、再製品化スキームの構築を実現しました。
Problem課題
廃棄されていたハンガーカバーのリサイクルフローの構築
アパレル業界では、衣服を店頭で回収し、リサイクルやリユースをするなどの取り組みが進められてきました。しかし、サプライチェーンの過程で発生するハンガーカバーはリサイクルが進んでいませんでした。単一素材で製作されているものの、薄く広く分散した廃棄物を効率的に回収することが難しく、リサイクルが進みませんでした。
また、ハンガーカバーの厚みは約0.02mmと非常に薄い製品であり、袋を成型する際に異物が少しでも入ってしまうと破れてしまうため、同じハンガーカバー製品に戻す事は、選別や製袋などの技術的なハードルも高く実現が難しい状況でした。
そんな難しい状況にもかかわらず、再製品化が実現した事は、排出者であるアパレル業界の理解と協力、センコーグループによる多量の回収・輸送、当社グループが容器包装リサイクルで培ってきたペレット化技術、豊通ケミプラスの流通網、ナクシスがハンガーカバーに再生する、まさに動脈・静脈産業がワンチームとなった事で実現しました。
(センコーグループの物流網によってアパレル各社の広く分散したハンガーカバーを多量に回収・輸送が実現しました)
プラスチック素材の選別などのマテリアルリサイクルは、当社グループで容器包装プラスチックのマテリアルリサイクルを長年手掛けてきた得意分野であり、本取組みの実現に向けて大きく貢献し、高度な選別を実現させ、再生材での製袋成功を手助けしました。
(回収されたハンガーカバーは当社で再資源化し、製品へと生まれ変わります)
今回の取組みは、より多くのアパレル企業に参加してもらうプラットフォーム「CicroMate(サイクロメイト)」として展開されています。静脈産業・動脈産業が一体となって作る資源循環プラットフォームとして社会に定着させていき、サーキュラーエコノミーの一翼を担う活動にしていきたいと考えています。
CicroMate(サイクロメイト)におけるパートナー企業
回収拠点:株式会社オンワード樫山 芝浦第3ビル・第4ビル(東京都・港区)
株式会社三陽商会 東日本商品センター(千葉県・市川市)
株式会社シップス コントロールセンター(物流センター)(東京都・江東区)
回収対象:納品時のハンガーカバー、ニット・カットソーなど包装プラスチック(透明PE)
参加企業:センコーグループ(センコー商事、東京納品代行、アクロストランスポート)、豊通ケミプラス、ナクシス
協力企業:オンワード樫山、三陽商会、シップス
本取組みは日本経済新聞でも取り上げられるなど、この新たな試みが広く注目されています。
動静脈一体物流を活用した廃プラスチック資源循環事業 - 日本経済新聞 (nikkei.com)
Summary総括
当社グループで行っているプラスチックリサイクルの技術は非常に高い水準にあると自負しています。排出事業者からリサイクルを実現したいという相談があれば、当社グループでは、「先ずは取り組んでみよう」という前向きな姿勢を持って、さらなるリサイクルフローの構築実現を目指して取組んで参ります。
Partner当社グループの関与企業
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